Minimalが考える「ウェルビーイング」とチョコレート。
近年、「ハピネス(幸福)」という用語とともに、「ウェルビーイング(良い状態)」という言葉が使われるシーンが増えてきました。
ハピネスが「短期的な幸福感」を表すのに対し、ウェルビーイングは「長期的な持続可能性」を視野に入れている点が大きな違いになります。
今回、Minimalの取り組みを「ウェルビーイング」の観点から振り返り、チョコレートを通して人や社会にできることを考えていきたいと思います。
ウェルビーイングを構成する、3つの側面。
「ウェルビーイング=良い状態」の定義について、よく引用されるのが世界保健機関(WHO)憲章の前文の一節です。
「健康とは、病気ではないとか、弱っていないということではなく、肉体的にも、精神的にも、そして社会的にも、すべてが満たされた状態(well-being)にあることをいいます(日本WHO協会:訳)」
「ウェルビーイング=良い状態」と言っても、その解釈は幅広いのですが、3つの側面(※)から説明されています。
Minimalが提供する「食」の世界は、この3つの点に大きな影響を及ぼします。
たとえば、食事をとることの第一義は「栄養摂取」にあり、1つめの心身の健康を良く保つ土台になります。
さらに、「おいしい」という快感や、仲間や家族と食卓を囲む満足感は、2つめの幸せにつながりやすいものです。
その上で、食糧生産は地球環境にも経済問題にも直結し、利己的な態度では持続可能性が損なわれ、3つめの長期的な幸せにつながりません。
Minimalの活動はウェルビーイングの要件をすべて満たしている、と言いたいところですが、正直なところ、まだ道半ばです。
それでも、ここまではできている、という現状をしっかりお伝えしながら、少しずつ「良い状態にしていくプロセス」を一緒に楽しんでいけたらと思っています。
カカオというスーパーフードで、健康に貢献する。
チョコレートは、カカオという南国フルーツを主原料にしています。
カカオは、栄養価に優れた「スーパーフード」に認定されており、体に嬉しい効果が期待されています。
詳しくはこちらの記事にまとめていますので、ご覧ください。
Minimalでは、カカオという素材を活かすため、最小限の材料のみでチョコレートをおつくりしています。
香料や着色料はもちろん不使用。余分なものを入れない“安心感”や、職人が手づくりする“嗜好品”は、心身ともに健康なウェルビーイングをもたらします。
カカオの香りで、気分を変える。
Minimalが創業時から着目したのが、カカオの個性豊かな「香り」でした。
カカオは産地や品種ごとにまったく異なる香りを持っています。その個性を際立たせる造り方を大事にしてきました。
香りは、感情を司る「大脳辺縁系」や、自律神経を司る「視床下部」に伝わり、ホルモンバランスや自律神経や免疫力を整える働きがあります。
カカオの香りが強く醸し出されることで、栄養価やおいしいという価値に加え、気分や感情に働きかける効用が見込めます。
Minimalのチョコレートは、ひとかけらで芳醇で豊かな香りを感じられることで、日常の「気分を変える」使い方ができます。
また、香りがもたらす新鮮な驚きは、人と一緒に食べたときの会話が生まれやすい効果もあります。
一人で食べるときは「自分の機嫌を自分でとる」。
みんなで食べるときは「時間を豊かにする」。
それが、ウェルビーイングなチョコレートというMinimalが捉える新たな「嗜好品」の姿です。
生産者と生活者の双方に優しいチョコレート。幸せの循環をつくる
Minimalでは、世界中のカカオ生産者を直接訪ねて親交を深め、生産者とともにチョコレートづくりに向き合ってきました。
そのため、良質なカカオを生産する農家には、市場価格よりも高く値付けをし、正当な報酬をお支払いしています。
これは「フェアトレード」という以前に、お互いの信頼関係を築くために重要なことであり、ごく自然なことでもあります。
Minimalの活動を持続可能にするためにも、生産者の生活を守る視点は欠かせません。
チョコレートを召し上がったお客さまが満足していただきながら、カカオ生産者にも還元できる、関わる人全てが幸せになるような循環をつくる事に努力しています。
また、チョコレート製造の際に廃棄されるカカオハスク(豆殻)を、鶏卵専門農場に飼料として提供し、そこで育った鶏のたまごを使ったスイーツ「カカオたまごのプリン」を富ヶ谷本店限定で開発するアップサイクルの試みも始めています。
Minimalで働く人にとっても、ウェルビーイングな職場であることを目指して。
例えば、パティシエ・ショコラティエの働き方について。
業界では、独立するかシェフにならない限り、給与は頭打ちしてしまうことがほとんど。そのため、やりがいを持って取り組んでいても、30〜40代でキャリアを諦める人も多いのが現状です。
Minimalでは、経験と技術のある職人たちが、長く生き生きと働き続けられる仕組みを考えます。
それは、シェフパティシエをおいてトップダウンで動くチームではなく、メンバーそれぞれが新商品開発などの打席に立ち、チームでチョコレートやスイーツをつくることです。
レベルの高い職人たちがチームでつながれば、有機的に作用し合っていいものをどんどんつくり出していけます。そしてブランドは成長し続けられるし、給与を上げていくことができます。
「自分の機嫌を自分でとる」を、具現化するアイテム。7days chocolate。
さて、「ウェルビーイング」の観点からMinimalの取り組みに迫ってみましたが、いかがでしたでしょうか?
Minimalでは、「気分を変える」チョコレートというコンセプトをお気軽に体感いただけるトライアルセットをご用意しています。
オンラインストア限定、ご購入は「お1人様おひとつ・1回まで」となっていますので、ぜひお試しください。
また、現在発売中の『ソトコト7月号』にて、Minimal代表・山下が「ウェルビーイングを感じる本」としてブックガイドを寄稿しています。よろしければぜひご覧ください。
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